文明の利器

　夏のピークは終わりつつあるような気がする今日この頃、僕はふと気がついた。
　今年もクーラーなしだったな、と。
　特に何かそういう信念を持っているわけではないのですが、僕の家にはクーラーが無い。毎年のように暑い暑い、今年こそ買おうというのですが、毎年買わないままピークを超えて仕舞う為未だにないのです。
　人に話すと、今時クーラーなしで都会で生きるなんて出来るのか、と言われます。
　案外出来るものです。
　今年みたいなレベルの暑さなら、夜眠れないというようなことはありません。
　但し、一昨年のような猛暑が訪れると、洒落にならないくらいに衰弱します。
　夜眠れないのは勿論のこと、食欲が湧かないので食事を満足に摂れなくなり、体重が激減します。
　一昨年の僕の記録は、５５キロの体重が４６キロまで落ちました。消耗しすぎて夏の記憶は曖昧です。
　そんな時もありますが、クーラーなしでも結構大丈夫ですよ？

文鳥

　今から３年か４年くらい前、うちのベランダに何処からともなく（多分近所だろうとは思ったが）桜文鳥（白じゃなくて灰色のヤツ）が飛来した。
　朝に発見して昼を過ぎてもまだいるので、試しに窓を開けて呼んでみたところ、中に入って来た。

その瞬間僕はすかさず窓を閉めた。

　それ以来文鳥（実は未だに名前は付いていない）はうちにいる訳だが、昨日うちの親父さんがうっかり逃がしてしまった。
　うちのそばの木にいるけど、捕まえられなかったため諦めてそのままにして、今日の朝親父さんがエサ箱持って木の下に行ってみると、

パタパタと降りてきた！

　思いのほかあっさりと、文鳥は戻って来ました。
　外に出てみたは良いけど、どうしていいか分からなかったようです。雨も結構降っていたし、一睡も出来なかったらしく。

昼の間ずっと寝ていました。

　普通鳥は寝顔なんてさらさないもんなのにね。
　何はともあれ、お帰り文鳥、良かったね文鳥。
　もう家出なんてするなよ、鴉に食われるからな。