泣きました

　果たして何年ぶりのことだろうか。
　ひょっとして子供のときを除いたら生まれて初めてかも知れないが、人前で泣いてしまいました。大泣きではなく、涙がぽろり程度のことではありましたが。

　よっぽど僕が辛そうにしていたのか、暗く沈んでいたのか、様子が違うものがあったのだろう。非常勤で来ている大先輩が色々と話を聞いてくれたり、「そんなに気負わなくていいんだよ」「一生懸命努力しているのは分かってるんだよ」「言われること全部気にしなくていい」とか、大先輩自身の経験談まで話してくれて、３０分近く僕だけの為に話てくれて、聞いてくれた。

　そうしていたら、ぽろぽろと出てしまった。
　自分で思っているより結構溜め込んで苦しかったらしい。そして僕がどう苦しんでいるか分かってくれる人がいて、共感してくれて、親身に話を聞いてくれる人がいてくれることが分かって、ものすごく嬉しかったらしい。苦しんでいる涙であるが、それ以上に嬉し泣きでもあった。

　人前で泣いたとはいえ恥ずかしい感じはなかった。むしろすっきりした。ひたすらに内側に溜め込んで、最早僕一人では処理しきれないレベルになっていたのだ。限界を超えた何かが涙になって排出されたから、少し楽になった気がする。
　何より苦しんでいることを他人に知って貰ったことで、背負っているものが軽くなったのかも知れない。

　誰にも愚痴らず文句も言わない、ということは良いことのように思われるが、一定のレベルを超えたときは適当に人に話したりして吐き出すことが必要なのだなと実感。
　黙って我慢したからって改善するわけじゃないしね。